「森と川と人をつなぐ楽校」森を知ろう!森を感じよう!
執筆者: 岡本亮太 (たんたん)
森と自分の距離感。
そんなこと、考えたことある人って、どれくらいいるんでしょうね。
距離感って、なに?
って、言われそうですけど、当たり前なことほど、自分に身近だと思うことは、距離が近いように感じているけれど、実は全然知らなかった、ってこと、あるんじゃないかなって思うんです。
世の中にそういうことが色々とあるんだとしたら、人にとっての、日本人にとっての、森ってのは、案外、そのひとつなんじゃないかな、って思ったので、企画しました。
なので、この日の目的は『自分と森の距離感を感じてもらうこと』です。
そのために、午前中はカードゲーム「モリトミライ」を、全員で体験します。
今回面白かったのは、”全員で”の中に、午後の森林体験を担当してくれる林業従事者である新城キッコリーズのみなさんや、新城市役所森林課のみなさんも、加わっていたこと。
つまり、いつも、木と距離感が近いみなさんと、近いわけじゃないよという一般の市民参加者のみなさんとが、同じモリトミライというゲームをするということ。
これまで、色々な場面でモリトミライのファシリテーターをしてきていますけど、こういうパターンは初めてで、私自身とても新鮮かつ、とてもおもしろかったです。
そしてうれしかったのは、そういう距離感の近い人と、近いわけじゃないよという人が、木や森というキーワードを介して、同じ空間の中でつながって、会話が生まれ、共に考え、盛り上がって、行動してくれた、ということです。
モリトミライの特徴として、他者とのコミュニケーションが非常に重要です。
それに気づいて、積極的に交流が生まれ、終わってみたら、けっこういい結果になっていて、あらすごい!と純粋に思いました。
午後は、会場から10分くらいバスに揺られて、実際の森へ出かけました。
においを嗅いだり、緑や茶色に溢れる森の中で色を探したり、生き物の痕跡を見つけたり、川が始まる最初の場所を見たり・・・
森というものを、木という植物というものを、
そこに生き物がいるというコトを、森と川の関係というコトを、
川が森から始まっている事実を、木が生き物であるという事実を
目で、鼻で、耳で、手で、足で、体で、感じてもらうことができたと思います。
そして、その命あふれる空間に、ごみを捨てるとどうなるのか、という事実も。
「午前中、カードゲームをやったことで、森のことを身近に感じられてから森へ行ったので、森を見る視点がいつもと違った」という感想を寄せてくれる参加者の方もいらっしゃいました。
森林というのは、身近にあるようで、実は遠いもの。
例えば、日本の森にはよく行く人でも、熱帯雨林となると、遠い存在にならざるを得ない。
でも、そこにとりまく問題は、自分だって他人ごとではない。
なにができるの?
なにをしたらいいの?
なにもできないんじゃないの?
日本の森林にはできることがあったとしても、世界の森林には自分は無力なんじゃないのとか、自分ひとりがやったことろでとか、有るんじゃないかなって思います。
でも、モリトミライを体験してくれた皆さんならわかるはず。
知らないを超えて、関心を持つことが愛情になり、コミュニケーションや行動に移すことで、結果は良くなった。
たかがカードゲーム、されどカードゲーム。
カードゲームは、現実社会と同じことです。
そこで感じたこと、できたことは、必ずや現実社会でも活きるのだということも感じてもらえたと思います。
カードゲームをやる前に比べれば
森行く前と行った後では
このプログラムに参加する前と、参加した後では
森と自分の距離は縮まった・・・
そう信じています。
いや、縮まらなくてもいいけど
森のことを、木のことを、森と川や海のつながりのことを、ちょっと気にしている自分がいる。
そんな変化があって、行動に変わってくれることを願っています。
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