CWPブログ

2021/11/07

滋賀県愛知川 渋川にて市民で魚道を造る!その1

執筆者: 瀬川貴之 (ウマヲ)



本日、滋賀県にある 愛知川漁業協同組合( 以下愛知川漁協)管轄の渋川にて、魚道の見試し活動に行ってきました。

元々の始まりは、愛知川漁協の村山組合長が、つりチケを導入してくれたところからの関係がきっかけ。

つりチケで遊漁券購入ハードルを下げ、発眼卵BOXを使い低コストでアマゴを増やし、鮎ルアーの導入・つり教室等の実施の後、さらに魚が増え、注目も広がる取組として、組合長と話している中で今回の魚道の話になりました。

その話を実現する上で、小さな自然再生で市民活動として魚道を造る事例を知っていたこと、私の繋がりの中で、瀧先生が(小さな自然再生推進バックアップ)としてその地域にいて見知っていたこと、建設コンサルタントの佐々木氏がこの活動に興味持ってくれたこと(魚道設計)、また村山組合長の繋がりで、琵琶湖環境科学研究センターの水野氏・佐藤氏が関わってくれたこと(魚類研究、小さな自然再生経験者)、東近江三方良し基金の西村氏・山口氏と繋がったこと(資金面)、と各方面の人に関わってもらえたことが非常に大きな機会でした。

魚道設計案のために数回集まっての検討会、資金目途と東近江土木事務所への河川占有許可申請、資材調達と少しの資材での試しを2回やってある程度堰堤現地で可能なイメージをつけ、きっかけから1年、足掛け半年ぐらいで2021年11月7日の渋川での魚道作り見試し活動(みんなで現地で考えながら日曜大工的に作ってみる)を実施しました。

当日、20名弱ぐらいの参加だと思っていたら、結果として総勢51名。元のメイン関係者や地域住民の漁協組合員、土地改良区の方は元より、学生や釣り人、国交省、環境省、滋賀県、東近江市、市と県議員、ケーブルテレビも含め、関係者総勢参加したような形になり、大注目でした!


今回は、東近江三方よし基金がSIB(ソーシャルインパクトボンド)の仕組みを乗っけてくれたことで、出資で120万円を集めての実施

本日は魚が登れなくなっている堰堤現地に行って皆で資材を組み立て試してみるというもの。
・上流部から水を魚道に流す道を作る組(土嚢で水の流れを作る)  
  魚道に使うU字溝を、プールを作って魚が登れる形を試作する組  
  単管を組み立てる組  
 に分かれ、それぞれ並行で適時連携して動いていく。


・資材が、単管50本以上あったり、2m×70cm×60cmのU字溝が52kg×5つあったりと、持っていくのがかなり大変でしたが、大人数の人海戦術で一気に進めました。


・人数多くても、皆さんうまいことばらけてくれてかなり効率的に動けました。


・漁協で用意して頂いた昼飯のご飯と豚汁がうまい!



本日のハイライトは、単管に乗せたプール作ったU字溝に水を流し込み、イメージの水のたまりと流れが実地確認出来たこと。


今日はイメージは4割ぐらい、といったところで、水の取水部分と、折り返しのプール部分がまだ技術的にどうかな、といったところで、次回11月30日(火)に人数少な目で水の取水部分を技術的な完成を目指す予定です。

最終的には、2,3年かけてビワマスなどが遡上した実績を作り、行政に働きかけてその効果を持つ魚道を作ってもらいたいと思っています。(個人的には、石組で永年設置の魚道を自分たちで作ってしまったらいいと思ってますが、行政としては別組織としてずっと占有するのは、資材が大雨で流れて下流で危険を起こすような可能性があるため基本NGの様子。)

魚道が出来ると、生物生息環境の上下流が繋がり広がり、さらに多くの生息域が出来て生物が増えることに繋がります。この堰堤の上流側にはキャンプ場・コテージのあいきょうの森もあり、その場もより楽しくなること間違いなし!

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