CWPブログ

2016/07/07

流域Kids 〜生き物から知る流域環境学習 第3回ため池の役割と外来種

執筆者: cwp



 

回を重ねる毎に徐々に川を下っていく流域Kids。
五条川の源流、上流と見てその流れを堰き止めて造られた日本最大のため池「入鹿池」が今回のフィールド。その昔、入鹿村を沈めてできた為に「入鹿池」という。

▼学習フィールドの位置関係(PCから閲覧してください)
http://www.aqmap.info/ui/map/map#936894143

今回はみんなで釣りに挑戦。

ライフジャケットは忘れずに
ライフジャケットは忘れずに
ウキなどつけず、針に魚肉ソーセージや見つけたミミズで釣ります。
ウキなどつけず、針に魚肉ソーセージや見つけたミミズで釣ります。

釣れたのはブルーギル!! 外来種の中でも特定外来生物に指定されています。わんさかいます。上から覗くと群れて泳いでいるのがよく分かるほど。

ブルーギル!
ブルーギル!
またブルーギル!!
またブルーギル!!
釣れるぞ釣れる、ブルーギル
釣れるぞ釣れる、ブルーギル
もう何匹釣れたのかわかりません。。
もう何匹釣れたのかわかりません。。
陸封型のテナガエビも。
陸封型のテナガエビも。

周りには、ルアーフィッシングを楽しんでいる人たちもちらほら。狙いはオオクチバス(ブラックバス)、ブルーギルのようです。

ん? これはまさか!
ん? これはまさか!

そして、釣れたブルーギルを、、、唐揚げにして食べます! 皆んなで血抜きをして、腸をとります。嫌がるかと思ったら、子どもたちは楽しそうに次から次へと手慣れた様子でこなします。大したもんだ。

エラの一部を切って血抜き
エラの一部を切って血抜き
どんどん処理します
どんどん処理します
ハサミで腹を切って腸を取り出します
ハサミで腹を切って腸を取り出します
みんな真剣。
みんな真剣。
そしてどんどん揚げられて、、
そしてどんどん揚げられて、、
入鹿池産獲れたてブルーギルの唐揚げです。
愛知県入鹿池産獲れたてブルーギルの唐揚げです。
味は如何に!!
味は如何に!!

 

ブルーギルを味わった後は、今回のまとめ。

上流と比べて、採れた生き物は?
上流と比べて、採れた生き物は?

第2回上流の生き物では、10種類以上の魚が獲れました。源流部との比較も勉強しました。
この第3回では見られた生き物の多くは外来種と呼ばれる元々は日本には生息していなかった生き物でした。ブルーギル、オオクチバス、アメリカザリガニ、ミシシッピーアカミミガメ、ウシガエル、今回は獲れなかったけどカムルチー(雷魚)。
人工的に作られたため池に、人為的に持ち込まれた生き物が大繁殖して、上流で見られた魚のほとんどが姿を消します。元々生息していなかった生き物にとって、新たな環境は天敵のいない環境であり、繁殖が容易です。それぞれが捕食者となって在来の生き物を駆逐してしまいます。犬山、小牧、丹羽郡の農業用水の確保として造られた入鹿池の重要な側面です。

講師からは「私たちはどうすれば良いか?」という問いを投げかけ、子どもたちに考えてもらいました。正解はないのかもしれない。けれど、大事なのは生き物は悪くないということ。ブルーギルだって、オオクチバスだって懸命に生きているだけですから。

私たち人間の行いによって「外来種」にされてしまったのです。外来種駆除を叫ぶ看板を見る度にそのことへの言及がないのが不思議でなりません。

子どもたちに生き物を大切にと言いながら、この生き物は生きていて良くて、あの生き物は生きていてはダメだと、どうやって教えたらいいでしょう。それはやはり私たち人間の間違った行いを認めて、大いに反省することから始めるべきでしょう。

今回、採ったブルーギルをその場で食べたのは、廃棄物として処分する以外に、食べる、という選択肢を考えて欲しかったから。その他、農業用の飼料にしていたりすることにも触れました。根絶は出来ないかもしれないけれど、地道に数を減らす努力をしていけば、その分、在来種の生きることができる割合は増えるでしょう。

次回はこの入鹿池から流れ出る下流の川を探検します。生き物はどうなっているのか?

伊藤 匠

【 参考サイト  】
・AQMAP 水辺問題を見える化する  http://www.aqmap.info/
・カワサポ 流域環境団体を支援する https://www.kawa-supporters.net

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