【森と川と人をつなぐ楽校】森を知ろう!森を歩こう!開催したよー。
執筆者: 岡本亮太 (たんたん)
いやあ、今回は本当に、参加してくださった皆様と講師のご理解と寛大さに支えていただいた回でした。
主催/企画側として、この一週間は天気予報に右往左往。
当日、多少の雨ならば森に行きましょう、という呼びかけに対して、嫌だよーという反応を返す方がいらっしゃらなかったことは、本当にありがたいことでした。
もちろん、安全第一なので、そこの確保や責任を持てることが大事。改めて屋外活動における行程全体の下見とリスク把握をしておくことの大事さ、そして、一緒に遂行するスタッフ、講師間でのコミュニケーションは大事だなと思いました。
加えて、こちら側の意図をお伝えすることにより、参加者の方との関係性を構築していくこと、これもとても重要だなと。色々と改めて感じることの多い、1日となりました。
本当に、参加者の皆様、そして、講師を務めてくださった「新城キッコリーズさん」のおかげで遂行でき、ただただ感謝です。本当にありがとうございました。
振り返ると、それがまず最初に出てきたわけですが、2026年度「森と川と人をつなぐ楽校」2日目は、森の回です。

木 ⇒ 林 ⇒ 森
これらが何がちがうのだろうと考えてみると、段々木の量が増えていく、密度が濃くなる、そんな感じかな、ですよね。
じゃあ、自分の暮らす範囲にあるものは、というと
木 > 林・森
家の中に木から作られたモノはある。
学校や会社にも木から生まれたモノはある。
でも、家や学校に、林もないし、まして森はない。
そんな感じですよね、つまりは、木は身近に存在しているけれど、その木が生まれた林や森は身近にはない。
でも、実は身近にありますよね。森から生まれたモノ。
家で水道をひねったら出てくる水は・・・”どこかの森”で育まれた水。
そう、実は、身近にも、森から作られた”モノ”はあります。
森で生まれ、川を通じて、家や学校などに届いていている「森生まれのモノ」
しかし、水は水であり、森というところまでつながらなかった、ということが多いかもしれません。

「水」という存在で身近に存在している森のこと、もしかしたら案外知らないかもな~ということで、楽校2日目のテーマは森です。
午前中は、持続可能な森林を考えるカードゲームです。
午後は、実際に森に行って、森を歩いて、森をさらに身近に感じてもらうという1日です。
楽校として大事にしているのは『行動できる人を増やしたい』ということ。
その行動というのは、なんでもいいのです。
たとえば、前回の川の活動をした際には「帰宅前に本屋で図鑑を買いました」「図書館で図鑑を調べて気になったヤゴを調べました」とか、そういう意見をいただきました、それらも立派な行動だと捉えていて、本当に嬉しい限りです。

行動をしてもらいたいと思って取り組む側として、知識=頭だけでもない、体験=体だけでもない、両方が絶妙に混ざることが大事という持論に従って、座学と体験という両者掛け合わせ、さらに親子で、というのが楽校としての大切な要素です。
体験すればそれは行動なんじゃないの、となるかもしれませんが、考えを持ったうえで行動してくれることが、これからの時代は大事なんだと信じています。
「同じ商品でも、Aは安いけど○○、Bは高いけど**」
それらを知った上で、自分はこう考えてA/Bを選びます、そんなイメージです。
なので、考えとか気づきとかを促すための方法として、この日も午前中は、カードゲーム。
細かなルールなどは省きますが、結論的には、ものすごくいい結果になりました!

大人も子どもも、いろいろな方向けにこのゲームをファシリテートしていますが、一番いい結果かもしれない、と思うほどに、いい結果でした。楽校1日目に「海ごみ問題カードゲーム」を経験しているからこそ、というのもあるかもしれません。
「いい結果」ってなにかといえば、ゲームを終えた後に『持続可能な森林づくり』をできた、ということです。
林業に使える資源量も有り、林業としても儲かり、街のみんなも森に関心を持っている、そんなのが「いい結果」です。
このゲームは必ずしもいい結果に終わるわけではないのですが、今回はゲームで「森はいい結果になる」を実感してもらえたことは、とてもよかったと思います。
ちゃんとやればいい森にできるんだ!森に関わるべきは街のみんななんだ!

体験後に聞こえてきた感想や意見でも、そうした『ジブンゴト』にとらえてもらえたことはとてもうれしく、しかもそれは、私が促したわけではなく、参加者皆さん自身、あるいはお互いで気づき、見つけてくれたこと、これがとてもうれしかったです。
さあ午後は、雨は降っておりましたが、安全面の確保ができると判断した範囲での実施として、実際に森を歩くこともできました。

カードゲームの体験後にこうした振り返りをしてくれた参加者がいました。
「森はそのまま放置して、天然が良いのだと思っていた」「適宜、木を切っていくことは大事なのだと気づいた」
まさにこれが、午後の体験への導入であり、布石みたいな形になったわけですが、地元で実際に木を切っている林業家さんの案内で、視点で、森を見ていきます。
木に巻き付けてあるテープはなにか。
木に白くマーキングされているのはなぜか。
森にごみが落ちているとしたらどういう意味があるのか。
針葉樹と広葉樹、なぜ針葉樹ばかりを切るのか。広葉樹は要らないのか。

これらはまさに、木を切っている人たちだからこその視点でした。
水源涵養の実験では、森の役割や意味を実感できました。

「森があれば、水がキレイだし保たれることがわかったのに、なぜ木を切るのか。切らないほうが水はきれいのままなんじゃないのか」
この答えが気になる方は、ぜひ来年、一緒に森を歩きましょう。
この日は「木を切る仕事」というのを体験してもらうために、道具を見せてもらったり、さわってみたり、あるいは実際に木を切ってみたり、切った木の香りをかいでみたり、様々な体験をしていただきました。

カードゲームで、森がなくなれば、もしくは森に力が無くなればどうなる?という中で、土砂災害が起こるというのもご紹介しましたが、実際に歩いた森にも災害を防ぐための砂防堰堤があります。

午前中に頭で理解したのを、午後実際に森を歩いて体と目で落とし込む、そんな座学+体験により、森の価値や、川とのつながりを感じてもらえたのではないかと思います。

一生懸命に丸太を切る子どもたち。
がんばれ!と、お父さんやお母さん、そして一緒に参加した人たちも励まします。
そうして、自分の力で切った丸太の香りは、もしかしたら薄れていってしまうかもしれません。

だけど、そこにある丸太を見ると、一生懸命自分のチカラだけで切ったこと、お父さんやお母さんと、あるいは子どもさんと一緒に森を歩いたことを思い出し、自分と森がつながっていることをいつまでも記憶に残してくれること願っています。
持ち帰ってくださった、この日の丸太が、参加者の皆さんにとって、自分と森をつなげる架け橋のような存在になってくれるといいな。
そうしてまた「森に行こう」と、行動してくれるといいなと思います。

切った丸太を使った工作で、こんなうれしいデザインをしてくれた子もいました^^

この取り組みは、公益財団法人河川財団 河川基金の支援を受けています。
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