2017/05/19
大都会を流れる多摩川の源流として日本で唯一、地域振興課ではなく「源流振興課」がある山梨県小菅村。
それだけ水がきれいな、豊かな、源流の村としての誇りを持って生きている小菅村のみなさん。
今回は、そうした小菅村から新たにカワサポに登録してくれる団体が増えました。
源流の村というと、水がきれい、その裏にはそれを生み出す豊かな土壌があり、山があります。
人口700人の小菅村のその山は、今では人口よりも鹿が多いというほど、昔では考えられないスピードで鹿の増殖が盛んだそうです。
そうした現象は全国の過疎地で起きている課題で、どの地域も鹿の食害に悩み、鹿との共存に苦慮しています。
もちろんそれは小菅村も同じで、古からの特産品であるワサビは鹿によって壊滅的な被害を被っているそうです。そうした現状をなんとかしよう!と立ち上がった若者二人で設立したのが、株式会社boonboonです。
恩恵を意味するboonには、鹿を害としてとらえるのではなく山の恵みとしてとらえたいという願いがあるそうです。
恵みとはいえ害を受けているのは事実で、県や村の要請を受けて駆除しなければいけないため狩猟免許を持つ二人が山へ入り鹿を狩ります。その鹿を活かして、ビジネスをしていこうというのが、boonboonのやること、やるべきことだそうです。
走り出したばかりの二人が、まず最初に取り組んだのは、村で一番大きなイベントである毎年5月4日に開催される「多摩源流まつり」での鹿を使った商品の発売と、それを通しての鹿消費のPRだそうです。
試行錯誤の末に生まれたのが、鹿バーガー。
250個用意したものは、たちまちの盛況で完売だったそうです。
私も訪問時にいただきましたが、とてもおいしい。これまで鹿肉を食べたことはありましたが、固い肉であるという印象が強かったのですが全く違って、とても柔らかく、ソースも非常に美味!これは売れる!!!
二人がそこで得た感触を受けて、鹿を捕獲し、製品化していく上で、いま加工場を整備中です。(特別に案内していただきました)
ここを整備すれば、いろんな世界が広がっていくと同時に、いろんな挑戦をしていきたいと語るふたり。そこには、新商品開発やテスト販売など、様々な「お金を必要とする場面」が出てきます。
そうしたときに、カワサポを活用して資金獲得をしていきたいと考えてくれたようで、カワサポへの登録となりました。
走り出したばかりですが、鹿を中心とする獣害を抑えつつ環境を守っていき、肉はもちろん、鹿の皮を使った革製品や鹿に限らずジビエ全体で村を活性化させるようなことをしていきたいと語ってくれる二人の先に広がる大きな夢の支援にカワサポがそばにいられるように、こちらとしてもサポートしていきたいと考えています。
近日中に団体ページが出来上がる予定です。
カワサポスタッフ 岡本亮太
Category: カワサポ